建設業許可申請書の閲覧について

この記事では、建設業の許可を取得している事業者が申請等のために提出した書類は、誰でも見ることができるよう公開されていることについて解説しています。

建設業の許可申請、更新申請、各種変更届のために提出した書類は、だれでも閲覧することができます。

誰がどのような理由で閲覧するのでしょうか。

建設業許可申請書の閲覧の目的

閲覧することができるようにしてある目的は、適切な建設業者の選定に役立てるためです。

つまり、建設業者の施工能力、施工実績、経営内容に関する情報を一般に公開し、誰にでも見ることができるようにしてあるわけです。

そのため、閲覧するのは、工事を依頼する発注者、下請け業者を選定する元請け業者などが想定されています。

一般の消費者でも当然閲覧することができますが、ほぼ利用されていないように思います。

なぜなら、閲覧制度の存在を知らないと思われますし、ホームページ等インターネットを利用することで、十分情報を得ることができると考えられている方が多いと思います。

とはいえ、実際には、建設業者の施工能力、施工実績、経営内容に関する情報はホームページなどでは公開されていることはまれで、正確な情報は手に入りにくいものです。

ということで、閲覧制度は本来の目的ではあまり利用されていないのが現状のように思います。

 

建設業許可申請書等で閲覧できる書類

許可申請のために提出した書類すべてが公開されているわけではなく、特に個人情報に関わるものなどは公開されていません。

提出する書類は、閲覧書類と非閲覧書類に分けられており、閲覧できる書類は次のようになっています。

    • 建設業許可申請書
    • 役員の一覧表
    • 営業所の一覧表
    • 専任技術者の一覧表
    • 工事経歴書
    • 直前3年の各事業年度における工事施工金額
    • 従業員数
    • 健康保険等の加入状況
    • 建設業法施行令第3条に規定する使用人(支店長や営業所長等)の一覧表
    • 貸借対照表
    • 損益計算表
    • 完成工事原価報告書
    • 株主資本等変動計算書
    • 営業の沿革
    • 所属建設業団体
    • 主要取引金融機関
    • 定款

また、許可申請書だけではなく、変更届等も同様に閲覧できます。

上記の情報を見られたくない、知られたくないという理由で建設業の許可を取らないという事業者様はおられないと思いますが、一般に広く公開されているということは心にとめておきましょう。

 

建設業許可申請書等の閲覧方法

書類を閲覧できる場所は、申請書等を提出した建設事務所です。

管轄の建設事務所で、閲覧請求のための申請書に、氏名、住所、電話番号、閲覧する事業者名、許可番号を書いて提出すれば、閲覧できます。

書棚にすべての許可業者の書類が許可番号順に並んでいるので、その中から必要な事業者の書類を自身で探し出して、閲覧することになります。

また、閲覧ができるだけですので、コピーを取ることはできません。

同様に写真を撮ることもNGだと思いますが、写真を撮りまくっている人を見かけたことはあります。

必要な情報はメモを取るということが基本です。

私も利用したことはありますが、その時は、大雨による水害ですべての書類が流されてしまった事業者様の更新申請のために、過去の書類を確認するために閲覧しました。

 

今後は、より利便性を高めるため、また広く一般に閲覧制度を知ってもらうよう、行政側も改善をしていくという話もあります。

IT化が進んでいく中で、今後は、インターネットを利用して簡単に閲覧できるようになる日が来るかもしれません。

 

広島県三原市で建設業許可の手続きに関することなら、行政書士すがはらあきよし事務所にお任せください。

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