建設業許可 相続
建設業法が改正され、令和2年10月から個人事業で建設業許可を取得されている場合、その許可を相続することができるようになりました。
相続するためには、許可を取得していた個人事業主が亡くなってから30日以内に認可申請をしなければなりません。
ちょっと短すぎるのではないかと思いますが、今のところ30日以内です。
また、当然のことですが、許可を相続する相続人は、建設業許可の要件を満たしていなければなりません。
問題となる要件は、主に次の二つです。
- 専任技術者の要件を満たす資格または、現場での実務経験
- 経営業務の管理責任者相当の要件を満たす経営者としての経験
1.の専任技術者については、建設業の業種に応じた資格を持っているか、実務経験が所定の年数、最大で10年ある必要があります。
2.の経営経験については、個人事業の場合、経営者として認められるのは、基本的に個人事業主本人だけです。
息子さんが、実質的に経営者的な仕事をしていたとしても認められません。
個人事業の場合で、個人事業主以外の方が経営者に準ずるものとして認められる方法として、「支配人登記」があります。
息子さんを支配人登記をしておけば、経営者と同等の権限を持つものと認められ、所定の年数の経験で経営業務の管理責任者相当の要件を満たすことができます。
どうしても法人化したくない、という事情があるようでしたら、後を継がせようとする相続人(息子さん等)を早めに支配人登記しておくことをお勧めします。
許可を相続できるようになるとはいえ、亡くなって30日以内に申請をしなければならないのは大変な負担になるものと想像できます。
継続的に事業を営もうとされるのであれば、前もって法人になるということも選択肢の一つとして考えられた方がよいのではないかと思います。
行政書士すがはらあきよし事務所では、建設業許可に関わる手続きもお手伝いしております。
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